ボロは着れども心は錦。

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2006年 05月 22日

「家族を食わせるために働き、生きるために食う。」というのは正論でないのか?

「親が子供をロクに食わせてなくて、栄養失調になる」という表面的な事実は、敗戦直後の日本みたいな話ですが、でも、その本質は全然違って、心の面では今の方が貧しくて悲惨なのかも知れません。

敗戦後の配給品だけでは餓死してしまう時代は、食材を求めて一家総出で闇市や郊外の農家に行ったものだと聞かされたことがあります。順法精神を守り配給品だけで生活しようとした法律家が栄養失調で死んだというニュースがあったそうですから、恐らく当時の人達は生きるためにほとんど全ての人が法を犯していたのでしょう。農家からせっかく米や野菜を分けてもらって来ても、統制経済の建前から、駅などで警官に見つかると捕まって没収されるため、警察の目を逃れるために必死な思いをしたようです。貧富の格差は今に始まったことでなく、昔も給食費が出せない極貧の子がいたようです。
子供達はいつも腹を空かせていたから、進駐軍の米兵に群がってお菓子をねだり、川や池の魚をとったり、すずめをとったり、神社や寺、林で椎の実を拾い、柿の実をとったりして、それが遊びと実益を兼ねていたようです。

でも、その頃は、皆で何とか食いつないで生きようとしていたのだろうと思います。親も必死で子供を食わせるために働いていたはずです。皆が「生きよう」としていたと思います。

勝手に想像すると、このニュースの子供の親は経営の厳しいコンビニを回して行くのに必死なのだと思います。多大な借金を背負って店を立ち上げて、重いロイヤリティの支払いや、本部の厳しい指導に耐えて、店員を雇えずに出来る限り夫婦でやりくりして・・・、という様子が目に浮かびます。

昔は「子供を食わせるため」に働いていたのに、この夫婦は、いったい何のために働いているのでしょう?コンビニ経営が行き詰って借金が返せなくなる恐怖から逃れるために、最愛であるはずの子供を捨て置いているのでしょうか。

もし、こういう状況があるならば、校長先生には「本末転倒だ!」と親へ一喝して欲しいものですが、今どき、こんな一喝をする方がヘンなヤツだと思われてしまいそうですね?教育って何なんでしょうか。

それから、本来、子供はガキ(餓鬼)と呼ばれるだけあって、食に貪欲なはずです。それは、子供が純粋無垢で、生きる者の生命力の本質が食欲にあるからだと思うのです。ところが、そういう欲求が退化しているようで、このニュースの子は栄養失調を起こしているのに、この期に及んで好き嫌いがあるとのこと。「生きるためには何でも食べろ!」と一喝したいところですが、これも、そんな一喝をする方がヘンなヤツに思われてしまいそうですね?

ただ、往時の給食で飲まされた脱脂粉乳(スキムミルクみたいなもの?)は、臭くてマズくて、いかに腹を空かせた子供でも、飲むのが辛かったそうです・・・。

「家族を食わせるために働き、生きるために食う。」ということを正論として説教できない世の中に、今どきの悲惨さを感じます。

貧しくて飢えていても、一家で助け合いながら、皆の目がキラキラ(ギラギラ)していた時代と、モノがあり余っているのに、一家バラバラで生きる気力も萎え、澱んだ目でマッタリと、ゆるーく過ごす現代を比べると、私は昔の時代を過ごした人達を羨ましく思います。

いちど知った快適な生活を「失う」ことの恐怖心はありますが、これからは「飢える」ことが「幸せな気持ちで生きる」ための鍵になるのではないかと思いました。


<栄養失調児>校長見かねて、こっそり牛乳飲ます [ 05月22日 03時00分 ]
Excite エキサイト : 社会ニュース

 家で与えられる食事はコンビニエンスストアの期限切れのおにぎり、菓子パン――。栄養失調が疑われる児童に、校長がこっそり牛乳を飲ませている小学校がある。校長は「家庭のしつけまで学校が引き受けるのはどうかと思うが、(劣悪な食事の)限度を超えている」と嘆く。食育基本法が昨年夏施行され、国は朝食を取らない小学生をなくそうと呼びかけるが、法の理念とかけ離れた現実に学校現場から悲鳴が上がっている。
 この学校は東京都内の公立小。校長によると、04年春の新入生に体がやせ細り、元気のない男児がいた。授業中きちんとした姿勢を保てず、ぼんやりしていることも少なくなかった。
 昨年4月、男子児童に話を聞くと、コンビニを営む両親から販売用のおにぎりや菓子パンを毎日のように与えられているという。校長は栄養を補うために、給食の牛乳を冷蔵庫に保管、他の児童に知られないよう校長室で毎日飲ませた。
 その後も児童の食生活に改善は見られず、賞味期限切れの食品を与えられていることも分かった。児童も好き嫌いがあり、校長がスープを与えても飲まなかった。栄養失調も疑われたため、見かねた校長は今年3月、保護者を学校に呼び出し、「今は成長期で、脳がつくられる大事な時期。きちんとした食生活をさせないと困る」と諭した。
 母親は「(食事を)作っても食べない」と戸惑った。「食べるように(食材を)小さく切るなど工夫していますか」とたたみ掛けると、両親は互いに責任をなすり合い、けんかを始めたという。
 同校には数年前、「一日の食事はおにぎり1個」という児童がいたが、栄養状態が切迫したため施設に保護してもらったという。校長は「家庭の機能低下は現場で実感している。状況は悪化の一途だ」と憂える。今も男児と別の児童計2人に牛乳を飲ませている。
 政府は食育基本法に基づき今年3月、食育推進基本計画をスタートさせた。そこでは「朝食を欠く国民の割合の減少」を目標に掲げ、10年度までに朝食を取らない小学生をゼロにするとの数値目標を盛り込んだ。
 都教委の昨年の調査で「朝食を必ず取る」と答えた小学生は79.7%、中学生は70.2%。逆に「食べない」「食べないことが多い」という小学生は5.1%、中学生は11%だった。【高山純二】
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by azatsu0422 | 2006-05-22 19:14 | 社会


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