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ボロは着れども心は錦。

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2005年 11月 17日

冷静に受け止めるべき。

「クスリ」は裏を返せば「リスク」と読めます。劇的に良く効いて、副作用が全くないクスリが理想でしょうけど、「良く効くクスリほど、それに応じたリスクをともなう」現実を受け入れなくてはいけないと思います。その上で、「クスリの効果による社会的なメリット」の方が「リスク」よりも大きいと受け止められるかどうかを議論しなくてはいけないと思いますし、想定されるリスクを回避する術や、不幸にもリスクが現実に起きてしまった時に、どのように対処するかを建設的に議論すべきだと思います。

新型インフルエンザの大流行に向けてタミフルの備蓄量が足りない事が騒がれている中、タミフルに頼らないでインフルエンザに対処すべきという意見も出始めましたが、効果が期待できるクスリがタミフルしか無いのに、一連のニュースに過剰反応してタミフルを敬遠して感染を広めてしまったり、新型インフルエンザで死んでしまっては本末転倒だと思います。耐性菌が出現したというニュースもありますし、果たして未知の新型インフルエンザにタミフルが効くかどうかも事実が無いわけですが、他にもっと合理的で有効な手立てが無いのですから、新型インフルエンザになってしまった時、私はタミフルのおかげで生きられる期待感の方が明らかに大きいと思います。

そもそも、タミフルと2件(追記:日本国内で、異常行動など精神・神経症状は122人、うち16歳以下が70人、死亡例が12人。16歳以下は、のべ1160万人が服用との報道。)の死亡事例の因果関係は、あくまで現時点で「否定できない」ということで、決めつける事に違和感があります。タミフルは私と私の子供も含めて、既に何十万人じゃ済まないほど多くの人達が使っているわけです。因果関係があるなら、もっと多くの事例が続出しそうなものです。まるで皆がそうなるような危ないクスリみたいに受け止めるのは過剰反応だと思います。

こういう場面では、メーカーの言い分を素直に受け止められないものですが、メーカーが言うようにインフルエンザ脳症による異常行動の可能性もあるわけですし、たまたま他に悩み事で極限的に追い込まれているなか、インフルエンザで熱にうなされて突発的に自殺したのかも知れません。タミフルは発症して48時間以内に服用しないと効かない、という話を聞いた気がしますが、そうであれば、タミフルの使用が遅れてインフルエンザが進行した子供が、後からタミフルを使っても、既にインフルエンザ脳症になってしまっていた、ということがあるのではないでしょうか。小さな子を持つ親なら、子供がインフルエンザになったとき、インフルエンザ脳症になる怖さは知っていると思います。もしタミフルと死亡事例の因果関係があったとしても、その発生確率より、処置が遅れてインフルエンザ脳症に陥って死亡する確率の方が、ずっと高い気がします。

少なくとも、私自身は今の状況なら一刻も早く検査してインフルエンザの確定診断をした上で、迷わずタミフルを服用しますし、自分の子供がインフルエンザになっても、手遅れになる前に迷わず服用させるつもりです。新型インフルエンザなら、なおのことです。現時点では、一刻も早くタミフルを「注意深く」使うのが最も安全で、逆に素人考えで何日も迷っている内に手遅れになるのが最悪なのでは?ただ、こういう事例があるのですから、服用してからの行動に気をつけて、万が一のことが起きても最悪の事にならないように注意するつもりです。


タミフル副作用で異常行動リスクは高まらず=ロシュ [ 11月15日 07時52分 ]

 [チューリヒ 14日 ロイター] スイス製薬大手ロシュは14日、同社製造のインフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した日本人2人が異常行動を起こして死亡しことをめぐり、異常行動の原因がタミフルによる副作用の可能性以外に、インフルエンザ感染により引き起こされた可能性もあると指摘した。
 日本のタミフル輸入販売元である中外製薬<4519>によると、中高生2人がタミフル服用後、異常行動を起こし死亡した事例が発生したという。
 ロシュの販売担当者は記者団に対し「タミフル服用、もしくはインフルエンザ感染による神経精神病行動発症の確率はほぼ均衡である。タミフルの服用により、そのリスクが高まるということは確認されていない。しかし、今後も状況を見守っていく」と述べた。



タミフルのみ異常行動死=岐阜と愛知の少年2人 [ 11月12日 11時16分 ] 共同通信

 インフルエンザ治療薬タミフル(成分名リン酸オセルタミビル)をのんだ岐阜県と愛知県の少年2人が、直後に異常な行動を取り死亡していたことが、12日分かった。1人は昨年2月、トラックに飛び込み、もう1人は今年2月にマンション9階から転落した。
 昨年2月の事例の後に輸入販売元の中外製薬から報告を受けた厚生労働省は「薬との因果関係が否定できない異常行動による死亡例の報告は初めて」としている。

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<新型インフルエンザ対策>タミフル不足、日本の遠慮 [ 11月17日 12時45分 ]

 新型インフルエンザ発生への警戒が強まる中、治療に有効とされる抗ウイルス薬、リン酸オセルタミビル(商品名タミフル)の確保に各国が躍起となっている。日本政府も備蓄量を従来の約1.7倍に増やす行動計画をまとめたが、世界的に品薄感が漂う中、計画通りに確保できるのだろうか。【伊藤信司】
 ◇世界の7~8割を消費…「政府の危機管理に問題」指摘も
 タミフルはインフルエンザウイルスが体内で増殖するのを妨げ死滅させる薬。日本で世界の生産量の7~8割を消費している。けいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫・小児科部長(臨床ウイルス学)は「タミフルが十分あれば、新型インフルエンザの入院患者や死者を3分の1に減らせるはず」と話す。
 ところが、今年は東南アジアで鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)による死者が相次ぎ、欧州でも同型が見つかったことから、先進国が人口の2~3割を治療できるタミフルの備蓄を加速させている。唯一の製造元のロシュ社(スイス)には約30カ国から注文が殺到。米国やカナダでは買いだめも起き、ロシュ社は両国への出荷を一時停止。一方、アジアではタミフルの独自生産や類似医薬品開発の動きが出ている。
 こうした中、最大消費国である日本の備蓄量が心もとないのはなぜか。「国の出足が悪かった」という批判もある。厚生労働省は昨夏、1人分を「1日2錠で3日分」として、2500万人分を5年で備蓄▽うち500万人分を国と都道府県が購入し、2000万人分は製薬会社の在庫で確保――との方針を決めた。
 ところが他の先進国は「1人分」を、十分な効果が期待できる5日分で計算しており、「日本の計画では、国と都道府県が確保できるのはわずか300万人分」(菅谷部長)という状態だった。国立感染症研究所の専門家も「5年という計画期間は悠長。国の危機管理は迅速さに欠ける」と不満をもらす。
 これに対し同省結核感染症課は「日本は従来、世界の流通量の大半を消費しており、一層の輸入増は他国に配慮せざるを得なかった」と説明する。14日に発表した行動計画では(1)2500万人分を5日分で備蓄(2)うち1050万人分ずつを国と都道府県が購入(3)国備蓄分は来年度中に確保――と対策を強化した。だが、都道府県分はあくまで協力要請で、いつ計画を達成できるかは不透明だ。厳しい財政事情を抱える都道府県側からは、国に財源負担を求める要望も出ている。
 厚労省が昨年夏に公表した資料では、タミフルの薬価は1錠約363円。1人の5日分だと3637円になる。
 タミフルについては、服用した患者が異常行動から事故死した例も報告されている。NPO(特定非営利活動)法人「医薬ビジランスセンター」(大阪市)理事長の浜六郎医師は「副作用のリスクも十分考慮し、薬に安易に頼るべきでない」と指摘する。


<タミフル>期待と懸念 どんな薬? 服用はどのように? [ 11月21日 00時48分 ]

 インフルエンザ治療薬のタミフルに、期待と懸念が寄せられている。各国が大量備蓄を計画する新型インフルエンザの治療薬としての期待と、服用後の異常行動で死者も出ているという懸念だ。米食品医薬品局(FDA)のデータでは、副作用かどうか不明ながら、服用後の死者は世界で71人に上る。タミフルとは、どんな薬か。どのように服用すればよいのか。【高木昭午】
 ◆「世界で71人死亡」報告
 タミフルの副作用は、薬の添付文書によると、発売前の臨床試験で、カプセル剤を飲んだ大人で27.5%、ドライシロップ剤を飲んだ子供で50%におう吐、下痢などの症状が出た。
 一方、こうした程度の軽い副作用とは別に、タミフルへの懸念が急速に広まっている。そのきっかけは、服用後の異常行動により少年2人が死亡したという日本の学会発表と、日本で16歳以下の小児12人が死亡していたというFDAの公表だった。FDAによると、いずれも副作用かどうかは不明だが、大人も含めた死者は全世界で71人に上るという。
 製造元のロシュ社がFDAに提出した資料によると、米国ではタミフル服用後に死亡した16歳以下の患者はいない。異常行動など精神・神経症状は日本で122人に確認され、うち16歳以下は70人。米国では計19人で19歳以下は1人だ。
 日本国内でこれだけの人数が出ている理由として、服用人数の違いも指摘されている。日本では16歳以下の患者で延べ1160万人が服用しているのに対し、米国では19歳以下で約87万人と推計されている。
 FDAは「米国では、日本に匹敵する死亡例などは出ていない」として添付文書に異常行動を盛り込むのを見送った。しかし、自宅2階の窓から飛び降りた日本人少年ら3人の異常行動を「最も警戒を要する神経症状」と位置づけ、今後2年間、副作用の監視を強化する。
 一方、厚生労働省安全対策課は「死亡と薬の因果関係は薄い」と事態を静観する。「異常行動については昨年から添付文書で注意しており、十分だ」との立場だ。
◆「通常なら必要性低い」
 タミフルの添付文書によると、効果を得るにはウイルスが増える前、発症48時間以内に飲む必要がある。熱のある期間が平均約1日縮まり、熱の高さや関節痛も緩和される。
 肺炎などの合併症を減らす効果を示した海外の論文もある。ただ、厚労省がインターネットで公表している解説資料には「合併症などの重症化を予防できるかどうか、まだ結論は得られていません」と記す。
 厚労省はタミフルを承認した際、重症化が心配される高齢者や慢性の病気がある人などについて、タミフルの有効性と安全性の調査実施を承認条件とした。同省によると、輸入販売元の中外製薬は昨冬までにタミフルの使用者約3000人のデータを集めたが、うち高齢者らは数十人で調査として不十分だった。同社はこの冬、改めてこれらについて調査する。
 では、この薬とどうつき合えばよいのか。
 インフルエンザにかかると4日程度、発熱が続くことが多い。日ごろ健康な人なら、薬を飲まなくても回復する。日本小児科学会で感染症担当の理事を務める、加藤達夫・聖マリアンナ医大横浜市西部病院長は「タミフルが必要なのは、熱が4日続いたら困るという人だ」と説明する。
 これらに該当するのは発熱期間が長引くと病状が悪化しやすい高齢者、心臓病や慢性の呼吸器病の人などだ。また、健康状態とは別に「入試が近い」「忙しい」など一日も早く治りたい場合も考えられるという。
 加藤院長は「これ以外の人には必要性はあまり高くない。でも最近は自分からタミフルを希望する患者が多い。医師は必要ないと考えても、断りにくい。飲んですぐ治る万能薬ではない」と話す。
 厚労省の解説資料はタミフルが効かないインフルエンザウイルスが現れていることも指摘し、「むやみな使用は慎むべきだ」と書いている。
◆「新型」抑制の切り札?
 同省は、新型インフルエンザ対策として、タミフル約2500万人分を備蓄する計画だ。
 新型インフルエンザは鳥インフルエンザのウイルスが変異して生じると予測され、現在のインフルエンザより格段に高い死亡率をもたらす心配がある。
 鳥と人間のインフルエンザウイルスは増殖の仕組みが似ており、ともにタミフルで抑制できる。新型インフルエンザも同様ならタミフルが効くとの期待がある。死亡率を下げられれば、服用する意味はある。
 ただ、新型ウイルスがどう変異するのか予想はつかない。このため同省結核感染症課は「本当にタミフルが効くかどうかは分からない。有効な可能性がある手段は準備する、との考えで備蓄を決めた」と説明している。
 中国や東南アジアでは鳥インフルエンザが130人に感染し67人が死亡した。国立感染症研究所の医師によると、タミフルを飲んだ感染者も複数いるが、みな発症後48時間を過ぎた後で、治療効果は判定できないという。
 ◇タミフル…インフルエンザ治療薬のリン酸オセルタミビルの商品名。インフルエンザのウイルスが体内で増殖するのを抑える効果を持つ。一般向けのカプセル剤と、子供向けのドライシロップ剤(水に溶いて飲む粉薬)がある。製造元スイス・ロシュ社の推計では、01年の発売以来、世界の服用者の約8割を占める約2450万人が日本で服用した。


タミフル短期投与も影響? 日本の異常多発でロシュ社 [ 11月19日 10時59分 ] 共同通信

 【ワシントン18日共同】インフルエンザ治療薬タミフルを服用した日本の子供の死亡や精神神経症状の報告が、米国などと比べ突出して多いと分かった問題で、製造元のスイス・ロシュ社は18日、日本でのタミフル流通量の多さなどに加え、標準服用期間(5日)より短い2-4日の投与が一般的な、日本の薬の使い方も影響した可能性があると指摘した。
 同日開催された米食品医薬品局(FDA)諮問委員会に報告した。
 諮問委は、子供の死亡とタミフル服用の因果関係について、FDAと同様に「証拠がない」と否定的な見解を発表。FDAは諮問委の勧告を受け、タミフルの副作用監視を継続すると決めた。
 FDAの集計では、タミフル承認以降、日本の16歳以下の服用者の死亡例は計12人で米国はゼロ。幻覚などの精神・神経症状は日本が31人、米国が1人だった。


<タミフル>服用と死亡の因果関係は確認できない FDA [ 11月19日 10時57分 ]

 【ワシントン和田浩明】米食品医薬品局(FDA)の小児科諮問委員会は18日、インフルエンザ治療薬のリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)を飲んだ後に16歳以下の日本の子供12人が死亡していた問題で、服用と死亡の間に因果関係は確認できないとする同局の見解を追認した。FDAは今後2年間は副作用情報の収集・分析を続け、同諮問委に報告する予定だ。
 同諮問委は若年者に適応範囲が拡大された医薬品の定期的な再検討の一環で、タミフルの副作用例についてFDAから報告を受けた。同局は、既存のデータでは服用と死亡に因果関係があるとは結論づけられないと説明、委員会側もこれを受け入れ、死亡例との関連では、副作用に関する注意書きの更新は不要と決定した。
 AP通信によると、ネルソン委員長はインフルエンザは深刻な病気で死亡する子供もいるが、「タミフルによって死亡している兆候はない」と述べた。


<タミフル>厚労省、死者集計せず「12人死亡」米から情報 [ 11月19日 05時49分 ]

 インフルエンザ治療薬のリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)を飲んだ後、日本の16歳以下の子供12人が死亡していたと、米食品医薬品局(FDA)が発表した。日本の厚生労働省はこれまで因果関係は薄いとみて、死亡例は把握しながら死亡数を統計としてまとめておらず、インフルエンザシーズンを前に、日本国民は米国から実態を教えてもらう形になった。
 同省の副作用公表は通常、患者の生死など詳しい情報を明らかにしない制度で、専門家は「副作用の分析・公表システムに問題がある」と批判している。
 厚生労働省安全対策課によると、同省は、製薬会社などから寄せられた副作用情報をまとめ、定期的にホームページなどで公表している。タミフルの場合は「04年度、異常行動、2人」「幻覚、4人」などだ。しかしタミフルに限らず患者が死亡したのか回復したのか、さらに年齢、性別などは、一部の例外を除いて明らかにしていない。
 同課は「死亡するかどうかは医師の措置にもよる。副作用の種類を公表する方が重要だと考えてきた」と話す。今回、米国が死亡例として公表した12人のうち、何人を死亡例として日本で公表してきたかは、同課でも「すぐには分からない」というのが実情だ。FDAから「日本での死者は13人か」と問い合わせを受けた際も、データは整理できておらず確認に苦労した。米国の調査対象外となった16歳を超える人で何人、死亡患者がいたかも不明という。
 FDAは、今回、2階の窓から飛び降りた日本の少年2人と、おびえた様子で車道に飛び出した日本の少年1人を、死亡例ではないがタミフル服用後の異常行動の例として公表した。しかし厚労省は「異常行動の可能性は薬の添付文書に盛り込んだ。行動の具体例は医学的には必要ない」として、3人についても公表してこなかった。
 薬の副作用問題に詳しい別府宏圀・新横浜ソーワクリニック院長は「患者が死亡したかどうかは重要で公表すべき情報だ。異常行動の具体的内容も医学的に必要だ。死者数さえすぐ確認できないようでは、副作用の十分な分析ができているとは思えない」と批判する。
 タミフルの輸入販売元の中外製薬によると、12人の死者のうち7人はタミフルと死亡との因果関係を否定できない例で、残る5人は主治医が因果関係を否定したという。【高木昭午】


<タミフル>備蓄目標に変更なし 安倍官房長官 [ 11月18日 19時30分 ]

 安倍晋三官房長官は18日の記者会見で、タミフル服用後に日本の子供が12人死亡したことについて「死亡例は厚生労働省でも把握している。専門家から聴取し、適切に処方すれば安全性に重大な懸念がある状況ではないと聞いている」と述べ、タミフル2500万人分を備蓄目標としている政府の「新型インフルエンザ対策行動計画」は変更しない考えを示した。

by azatsu0422 | 2005-11-17 13:16 | 健康・薬・医療


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